「わたしのね、地球の世界にもね、白雪姫の本があるの」 「えっ?」 「もしかしたら、ここに来た人が書いたのかもね?」 「だって、ものすごく古い歴史になるよ?」 「だけど、まったく同じ物語がわたしの世界にもあるの。 この、チキュウみたいに」 「ここを題材にしてるってこと?」 「白雪姫がいなくても、架空で作ってしまってそれが白雪姫と一致してるって感じかな」 「それはすごいね!」 零はすごく楽しそうだ。 それもそうだろう。 まったく、異世界の話で自分たちの話があるんだから。