城内も落ち着きを取り戻しつつ、
もう少しで開催される祭りに向けて準備を進めていた。


ここで、白雪姫と王子様の婚約が発表となって正式に認められる。


それはわたしたちが出ていいものではない。


だけど、白雪姫たちは戻ってくる気配がない。


わたしは窓の外から城下を見てため息を吐いた。


「なんだよ、ため息なんて」


零がわたしの体のサイズを測りながら呆れたようにわたしに聞く。


「白雪姫、戻ってこないのかなって思って」


「戻ってきてるかもよ?」


「えっ?!」


「ま、どうかわからないけどね」