「ステキ…」


「おれとりんごもなるんだもんな!」


風牙くんはにっこりと笑う。


わたしは風牙くんを抱きしめた。


「風牙くん、ありがとう」


「おう」


「だけど、それはもっともっと大人になっていい人を見つけてからにして?」


「りんごじゃだめなの?」


「うん、わたしはダメ」


わたしは地球に帰ってしまう。


それに、


なにより、


わたしの心には、


「りんごは俺のだから、ダメなんだよ」


この人がいるから。