タオルケットごと、耳をふさいでも、効果はない。 しかたなく、不機嫌さ全開で、ガバッと起き上がる。 「だー、もう! 朝っぱらから、うっせーんだよ!」 「えぇーっ? なぁにー?」 おふくろの、のんびりした声。 掃除機の音で、俺の声が聞こえないらしい。 いや、わざと、だな。 きっと、聞こえないフリをしてるだけだ。 おふくろは、掃除機をかけながら、フンフン、鼻歌を歌ってやがる。