その夜……。 「お疲れ様でした」 日付けの変わる夜中、俺はバイトを上がった。 何だか今日はひどく疲れた一日だった。 このまま家に帰り、シャワーでも浴びてすぐに寝ようと思った。 俺がバイクのエンジンをかけた時、 「橘!」 すぐ後ろで俺を呼ぶ声が聞こえた。 こんな時に何だよ……。 心の中は若干苛立っている。 だが、平静を装って俺は振り返った。