「隼人……隼人っ、どうしたの?」 美優の声が聞こえ、はっと我に返った。 俺の前に座る美優は少し怯えたような、心配そうな顔をして俺を見ていた。 「隼人、何だかすごく怖い顔をしていた」 「えっ……そんなことないよ」 そう言ってわざと笑顔を作る俺。 口元が微かに震えていた。 そんな俺を見抜いてしまう美優。 だが、 「ご……ごめん。 あのタオル、大切だったよね?」 見当外れの言葉を吐いた。