俺は前に立つ、橘と赤毛を見た。 この赤毛を見ると、忘れていた怒りがこみ上げてくる。 俺の玲に手ェ出すとは。 俺を待っていた玲にナンパして、無理矢理連行しようとしていたとは。 ……マジで殺してやりてぇ。 「高校生じゃん……」 無責任な赤毛の言葉を聞き、さらに怒りが増した。 高校生で悪ぃのかよ。 少なくともこいつよりは玲はオトナだ。 「あァ!?」 俺は怒りに任せて赤毛の胸ぐらを掴みあげる。 赤毛の顔が恐怖で歪んだ。