ー隼人sideー






「何だか緊張するね」




あやが教えてくれた建物を見上げ、美優が言う。

俺は美優の言葉に頷いていた。




ここは艶のスタジオ。

普段はFが使っているらしい。

そんなところに、俺たちが来てしまっても良かったのか。




だけど……

あやがどうしても楽譜が欲しいというから。

だから、仕方なく持ってきたのだ。