ー蓮sideー 喧嘩なんて、したくねぇ。 特に相手があの神木なら。 だけど、俺の前にいる神木は、俺の記憶の神木と全く違っていた。 しかし、よく見ると見覚えのある顔。 人ってこうも変わるのだろうか。 「け……喧嘩なんてするはずない」 神木は慌ててそう言う。 「俺はただ、礼を言いたかっただけで……」 「礼?」 俺は胡散臭い神木を睨んだ。