あぁ、これじゃ埒が明かねぇ。 人が人を呼んで、俺たちの周りには人だかりが出来ていて。 「だから言ったじゃん。 俺といてもいいことないって」 まるで他人事のように橘が言った。 仕方ねぇ。 ここはひとまず退散だ。 俺は橘の鞄を引っ掴み、駆け出した。 橘もいやいやながらついてきて。 ようやく人を振り切れたと思った時には、俺たちは繁華街から離れた空き地に立っていた。