「橘」 奴を呼ぶ。 奴は俺を見ず、扉を見た。 その頬には微かに紫の内出血があって。 俺のせいだと悟る。 「……悪かった」 頭を下げた俺を、橘が見るのが分かった。 どんな顔で見ているのだろう。 もしかして、こいつはまた俺を敵視しだしたのか? たちが悪い、こんな野郎に嫌われたら。 それに……辛い。 せっかく仲良くなったのに。