ロビーで立ち尽くす私達の方を見て視線を外した。 私は、さっと胸元を隠すようにして彼から背を向けた。 彼の軽い舌打ちが聞こえたかと思うと私にもう一度ジャケットを着せて強引に手をひき歩き出した。 マンションの一室へとたどり着くと振り返りもせず 「どうぞ」 と呟くような彼の声がした。 男性の部屋へ入る事なんて初めてで戸惑いとずぶ濡れの格好でお邪魔するのがためらわれるのと彼が怒っている理由も分からず…