とりあえず、この異様な雰囲気を作ったのは紛れもなく俺だから、
頭を下げて謝った。

「すみません。いきなり殴ってしまって。」


「…。」


しかし、夏草さんは何も言わずに、ただ右頬を押さえ俯いている。


さらに、嫌な空気が流れていく。


湿気も手伝って雰囲気が悪い・・・。


そんな嫌な雰囲気が、どれぐらい経ったか解らないけど、 夏草さんがようやくポツリと、か細い声で呟いた。