少し考え込んで、夏草カヲルの口はゆっくり動いた。


「トイレ…行ってきていいですか?」

何?サトルの問いかけに考え込んでいたんじゃなかったの?

「いいですよ。」


真剣な表情だったサトルの顔には、苦笑いが浮かぶ。


そして、夏草カヲルは立ち上がると、トイレに向かって走り出した。


…って、そんなに急いで行くぐらい我慢してたんだね…。