「おっちゃーん、お猪口もう一個」 襖越しに叫ぶと、あいよー。とおじさんの声がして、すぐにお猪口が運び込まれる。 水上さんは、あたしのお猪口になみなみと日本酒を注いだ。 あわわっ。 零れちゃう、零れちゃう。 勿体無いとばかりに口をつけると、そんなあたしの姿を見てますます楽しそうな顔をしている。 このお方、お酒が入ると本当にご機嫌だわ。 ずっと、飲ませておきたいくらい。