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翌朝、あんなにワインを飲んだわりに寝付けなかったあたしは、早々に目を覚ました。
ベッドから這い出ると、朝の空気は冷たくて、ブルッと一度身震いをしてしまう。

なるべく音を立てないようにリビングへ出て、壁の時計を見ると、時刻はまだ四時を過ぎたばかりだった。

「ちょっと早すぎるな……」

ポリポリと頭をかき、まだ寝ているだろう水上さんがいる寝室のドアを見つめた。

普段はとっても恐くて、いつも怒ってばかりの水上さん。
けれど、昨日のように時折見せる気遣いや優しさ、そして子供のようにはしゃぐ姿は、まるでずっと前からの知り合いや友達のようにとても親近感を持たせる。

怒ったり、照れたり、はしゃいだり。
彼がどんな人なのか、まだほんの少ししか知らないあたしは、少しずつ見せてくれる彼の純粋さが、結構好きだな、なんて思った。