躊躇っていると、ええから、使え、と念を押す。 「客なんて、そうそう来いへんし」 「そうですよね」 ニコニコと賛同すると、なんやとぉ、と睨まれた。 ひぃー。 ごめんなさーいっ。 水上さんにお友達がいないとか。 連れてくるような相手もいないとか。 こんな恐い人の家になんか誰も来たがらないだとか。 そんな事は、露ほども思っておりませんーー。