俺様彼氏と女王様。

日向は『大丈夫?』と王子スマイルでギャルに話しかけた。



その後一瞬不機嫌な顔であたしをチラッと見る。



それでいいんだよ。



日向は王子様だからね。



その後も続くさりげないギャルからのボディタッチにイライラ。



試合に出てない2人はお化粧中らしいね…。



「寧音、タオルちょうだい。」

「はい。」



1回戦勝っちゃったし…。



でも試合が終わった瞬間にあたしの所に飛んできてくれた日向に嬉しくなった。



あたしからタオルを受け取った日向は隣に座りこんで小声で話す。



「何なのアレ。触られまくった。」

「うん。わざとコケたりしてたしね。」

「イヤじゃねぇの?」

「イヤだけどアイツらに文句言うのはもっとイヤ。『何熱くなってんの~?ウザイ~。』とか言われそうだし…。」

「ははっ!!言われそうだな!!」



あたしの日向はどこにも行かないもん。



1年生なんかに日向は奪えないから。