「ごめん、ありがとう」 しばらく泣き続けたあたし。 明菜はあたしが泣き止むまで 抱きしめてくれていた。 幸い人通りの少ない廊下。 「いいけどさ、その顔で教室戻れる?」 「う゛…無理かも」 「ははっ、だよね!待ってて、明菜鞄持ってきてあげるから今日は帰りなよ」 「…うん、そうする」 とてもじゃないけど 授業を受ける気にはなれないし 拓篤と亮にもこんな顔見せられない。 「……はぁ」 明菜が教室に戻っている間 あたしは廊下にうずくまっていた。