不思議な姫




ゆっくりと

木に向かって歩いてみるけど

黒髪の彼は こちらに見向きもしない



この人、寝てる?


この肌寒いなかよく寝れるな




枯れて落ちてしまっている葉を


クシャリ 音をたてながら



木の幹にもたれ掛かり座っている彼の肩をそっと叩く





今日は、朝から肌寒いし

こんな

日の当たらないとこで寝てしまうと風邪を引くでしょうね






眠りが浅かったのか

はたまた寝てなかったのか

彼は すぐ目を覚ました