不思議な姫



声の正体は、この人みたい

「 あいにく、失恋なんてしてないから 」

そう相手に向かって言う


すると彼は、
「俺の慰め不必要な感じ??」

なんて 冗談を言いながらゆっくり歩いてくる


「 ふふ、頼んだ覚えないけどね 」

と返せば、

「なら、俺とお話ししようぜ 」 と

腕を引っ張られて2人で地面に座った


めんどくさい

けど、なんだろう


懐かしくも感じる気がした


あっけに取られていると 彼は、

自己紹介を始めた


名前は、 小湊 千秋

学年は、2年

見た目は、赤茶の髪で襟足が長め

整っている顔

あと、雰囲気からして タラシ


状況からして、あたしも自己紹介すべき?

「じゃあ、転入生ちゃん」とあたしに勧めてくる



「 ……高峰 悠里 高2 転入生 」


すると彼は、

「必要最低限しか言わねぇーのな」 と

肩を震わして笑った