「 俺…やっぱやめとくわ… 」
「 はぁ?!ここまで来てふざけんな 」
京介に誘われて、いずみさん達のお店に
車で向っている最中。俺はもう………。
「 なぁー…ちょ、まじ無理 」
「 何が無理なんだよ?? 」
弱音を吐く俺に運転する京介は
イライラしてる様子だった。
「 言ったろ…昨日の事… 」
「 あぁ〜いずみさんの涙だろ? 」
「 あぁ。あんなの見たら俺… 」
「 なんだよ?? 」
丁度、信号が赤になり止まった。
京介は眼鏡を外し俺を見た。
「 …俺が変な質問したからさ… 」
「 誰と見たんですか?ってだろ? 」
「 …あぁ。 」
まさか…泣くなんてさ…
想像もしてなくて言葉すら出なかった
こんな俺でも 分かったよ。
いずみさんの涙の意味ぐらい。
聞かなくても分かったよ。
誰といたかって事。。。
「 もう何年も前だろ?いずみさんだって彼氏ぐらい居たに決まってんだろ??お前も彼女いたじゃん?? 」
「 それはわかるよ。居た事じゃなくてさ…泣くぐらい…まだ残ってるって事だろ??…言葉なくてもわかったよ。 」
京介は小さく溜息を吐いた。
信号が青に変わりアクセルを優しく
踏む京介。そしてタバコを加え
片手で火をつけ、窓を開けた。
ひんやり冷たい風が体を突き刺す。
一瞬で目が覚める感覚がした。
「 じゃ…諦めれば? 」
京介はタバコの煙を出しながら
一言そう言った。
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