結局…あれから篤人君が家まで
送ってくれた。
篤人君は何も言わず黙ったまま
送り届けてくれた。
最後、別れ際に『また連絡します』と
だけ言って帰っていった。
「 で、そのまま見送った訳? 」
「 う、うん…まぁ… 」
次の日の今、仕事前に美羽に昨日の
出来事を報告しています。
美羽は頭を抱えながら深〜い溜息を
気を遣う事なくつきました。
「 はぁ…いっちゃん…まだ忘れられてない証拠じゃないの?? 」
「 え、それは絶対、」
「 無いって言えるの?! 」
美羽の勢いに言葉が詰まる。
美羽は真剣な表情で私を見た。
「 別に私もいっちゃんの気持ち気づかなかった訳じゃないよ?それゃ…あんな別れ方したんだし簡単に消える存在でもないって。だから…恋人も…作らないんだろなって…わかってたよ。 」
美羽は背を向けた。
「 でも…いつまでも止まったままじゃよくないよ?別に無理矢理って訳じゃないけど…幸せになってほしいだけなの!だから…前向きに生きてほしいよ。」
美羽の言葉が突き刺さる。
別に自分でも涙が出るなんて
思ってもなかったこと。
だけど、だから余計に思い知らされる
私はまだあの人を引きずってるのか?
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