【姫央♀side】



冬休みボケからまだ覚めぬまま、3学期が始まってしまった。



まだ休んでいたかったよ。



だって寒いしさ。



重たい足を一歩一歩前へ出し、行きたくもない学校を目指す。



「姫央~!!」



校門付近に差し掛かったところで、ハイテンションボイスが背後から聞こえる。



「おっはよー!」

「……おはよ」



新学期そうそう、あたしにそんな元気はない。(←17歳)



「なに、暗いね?」

「別に」



これがあたしですがな。



「年越しでも、今沢くんとイチャイチャしてたくせに~?幸せボケ?ならあたしに分けろ!」



ペラペラといつもの調子で話し出すのは、皆様お分かりだろうけど遥だ。



「べ、別にイチャイチャなんか…」

「嘘おっしゃい!!」