S極*N極〜彼女と彼と彼女の物語


その声の主は、焦った様子でこちらに向かってくる。


「マリカ!?どしたのそんな焦って?」


「1時間目の数Aの教科書忘れた〜。置き勉してると思ったのに〜。」


はー、そんな事だと思ったよ。
ははっ、と苦笑いで返す。


「んーと、確か七虹たち数A今日あったと思うけど?」

「マジ!じゃー、いこ。今からだったらギリギリ間に合う。」


私は無理やりマリカに連行された。

教室をでるとき、一瞬渚がこちらを見た気がした。
私の気のせいかもだけど。

あとから、ちゃんと話しよ。


マリカの手を引かれながら、そう思っていた。