サンドリヨンは微笑まない






頑張ろう、と思っていた傍から奈落の底へ突き落される。

神様、あたしってそんなに悪いことしたかな。


「お前と俺とは、やっぱり目指す所が違うんだわ。もう明日から来なくて良いよ」


社長直々に言われた。

何も言い返さずに荷物をまとめた。元々小さい事務所だし、人も少ない。

帰ってきた岸田マネージャーとすれ違う。


「あれ、ホタルお疲れ様…って何その荷物」

「岸田さん、今までお世話になりました」


岸田さんは他のモデルの子も受け持っているので毎日忙しい。

今だって後ろにこの前入ったばかりの子を連れている。