サンドリヨンは微笑まない


いいい今からですか。


「え」

「早くしろ」


命令口調は絶対。

岸田さんの言葉を胸に、あたしは平井さんの後を追った。



この事務所にこんなに大きいスタジオが。


「好きなポーズ取って良いよ、ほらあの人怒らせると怖い」


あれよあれよと着替えさせられ、あたしはそこに放り込まれた。

女のカメラマンが一人。あたしと平井さんを見ている。


「よろしく。あなたがホタルちゃんか」

「よろしくお願いします」


頭を下げて、カメラの前に立つ。

ライトの眩しさに慣れるまで少しかかって、カメラを見つめる。