サンドリヨンは微笑まない




外は暗かった。

決めていることが、ある。

遼の斜め後ろを歩いて、駅までの道を辿る。

その後ろ姿だけでも、何故か泣きたくなる。


「どうした? 腕痛い?」


立ち止まっていたあたし気付いた遼はこっちに来る。顔を覗き込むように少し屈んで、笑顔を見せる。


「…感想は?」

「感想…」

「ショーの感想」


嗚呼、と頷く。再度、口を開いた。


「惚れ直した」


その言葉にも、涙が溢れて、零れた。