サンドリヨンは微笑まない


あたしが出る時もテレビの前に座っていた子が順番に呼ばれて、「はい!」と返事をしながら立ち上がる。

慌てていたその足がワンピースが掛かっていたハンガーラックにぶつかる。

ぐらりと揺れたけれど、きちんと立っていたので反動を受けたのを見ていなかったあたし。

ガタンと背中に重みを感じて、横に倒された姿勢になっていた。

やってしまった…。


「大丈夫ですか!?」


スタッフの人や近くのモデルの人がハンガーラックを起こしてくれて、その下から這い出た。


「ご、ごめんなさい!」


次の番の子がまだそこに居て驚く。