サンドリヨンは微笑まない


内心ビクビクしながら歩いていく。

そして、視界に入った岸田さんと平井さん。

それから遼。

絶対やっちゃダメなんだけど、それだけに一瞬目を取られた。

すごく良い顔で笑う遼の顔を見て、あたしまで笑える。

端まで行って、回って帰ってくる。

心臓がうるさい。

ドキドキとしたそれの方が大きくて、もう黄色い声は耳に入ってこなかった。

舞台袖に帰ってすぐに着替える。

始まる前の静けさが、本当に嘘みたいで、ばたばたとしていた。

服を着て、メイクさんに少しメイクを直してもらう。