サンドリヨンは微笑まない


あたしにも当然好奇の目は向く。

でも、一般人の遼の方が知られていないことが多い。


「好きになるのも告白も良いけれど。あたしや社長はホタルは守れるけど、遼くんは守れない」

「…はい」

「そんな顔、しないの」


どうして気付かなかったんだろう。

どうして遼のことを考えなかったんだろう。


「上に戻ろっか」


岸田さんには全部お見通しだ。

パックを捨てて、事務所に戻る。

することもないので、パイプ椅子を出して窓際の隅っこに座った。

考えることが沢山ある。