サンドリヨンは微笑まない


遼はそんな本気要らないって。

でも分からない。空の本気だって、本当の本気だって、遼にとっては同じで。

どちらも要らないのかも。


「それ、この前店に来た大学生?」

「あ、うん」

「小野寺、知ってるの?」

「網島の連れ」


あ、伊月さんに言っていなかったんだ。

小野寺くんも、大概お人好しだ。


「彼氏?」

「ううん、フられたんだー」


雰囲気がピシリと固まる。え、なに?

小野寺くんは気まずそうに目を泳がせて、伊月さんは口を開けっぱなし。


「その人との関係、全部吐きなさい」


それから、伊月さんは尋問を始めた。