サンドリヨンは微笑まない


まさか逃げた? いや、逃げたいのはあたしの方だから。

それとも居留守か!

勇気を出してメールを出したあたしの気持ちを足蹴にされるのはムカつく。

ドアノブをガチャガチャとしてやろうと掴むと、普通に開いてしまって、驚く。

え、壊しちゃった?

自分にそんな力がないと思っていた。

でもよく見ると鍵が開いていたのがわかる。不用心だな…、しかも中は真っ暗。


「遼ー?」


靴はあるから居るは居るんだと思う。

夕方だけど、なんでこんなに真っ暗なのか。


「お邪魔しまーす」


そろそろと廊下を歩いてリビングの扉を開けた。