サンドリヨンは微笑まない


事務所に戻ると平井さんの姿があった。

一緒に藤堂さんも探したけれど、見当たらない。

こんにちは、と挨拶をして岸田さんの所へ行く。ピリピリしているオーラが怖くて逃げただけだけど。


「ごめんね遅くなって」

「大丈夫です」

「あっち行こっか」


岸田さんの後をついて誰もいない会議室へ行った。

ちょっと疲れた顔の岸田さんを見て、心配になる。この人、見目では分からないけれど今年三十五くらいだった気がする。

本当にこの業界に関わっている人は化け物と呼ばれても過言じゃないくらい年齢と外見が合ってない。