サンドリヨンは微笑まない


遼は何も言わない。

良いの、受け取ってくれなくたって、良い。

あたしが遼を好きなことと、遼がのぞみさんを好きなことは、別の話。

今更だよね、本当に。


「…ごめん、」

「うん、あたし、望美さんを忘れられない遼も、好きだから」


大堀さんを親切だっていう遼だって、十分に人が良い。

それを本人はちゃんと自覚していない。

そんな所も、いろいろきちんとしてる所も、勉強教えてくれる所も、あたしに「投げ出したりしない」って言ってくれた所も、全部好き。

遼を見るだけで、涙が出るくらい、好き。