サンドリヨンは微笑まない


こんなに気絶したいと思ったことはない。

さっきの洋服で、熱中症になって帰りたい。

打ち合わせには結構な人が参加していて、デザイナーさんは、平井さんとか岸田さんよりも年を取った女性。


「急に呼んでごめんね、用事とか大丈夫?」


ハキハキした元気な人。


「はい、大丈夫です…」


流石に何時間ですか、なんて聞けない。

そんなの未成年関係なしに礼儀がなってない。

打ち合わせは二時間続いて、終わった頃には疾うに約束の時間を過ぎていた。


「岸田さん、すいません電車で帰ります!」


解散した後、多分事務所へ電話をしようとした岸田さんに言って駅へ走る。