*** 「さようなら!」 授業が終わって急いで帰る支度をする。 「瑞姫、今日ゲーセン行く?」 「あぁ…ごめん玲奈。今日親が家空けてて、早く帰んなきゃいけないの。また今度でいい?」 「瑞姫ん家小さい弟いるから大変だよね。オッケー、じゃあまた誘うね」 「ありがとー!またね!」 友達に誘われたけど今日はすっぽかすわけには行かない. 二十分強かかる帰り道をすこし急ぎ足で進んだ。 うるさいくらいのセミの鳴き声が辺りを包んでいた。