長い沈黙が続いた。


ふと、この前の出来事を思い出した。


「北島の母さんって、何かあったのか?」

少し驚いたような表情になるが、それは一瞬で、すぐにいつもの何を考えているか分からない顔に戻る。

少しためらいつつも口を開いた。

「……原因不明の病」

それだけ言うと黙ってしまった。