妄想ガールの王子様

春田くんは持っていた大きなカバンの中からボロボロの本を取り出した。

カバンの中にはほかにも大きなカメラや三脚が畳まれていた。

「春田くんってカメラ持ち歩いてるの?」

「まぁね。シャッターチャンスはいつあるかわからないから」

「へぇ……」

カラオケの時はどちらかと言うと暗い印象だったけど今の春田くんは穏やかな雰囲気をまとっている。