そんなに酷くないと言い切る沖田だが、咳は酷い。だから音愛は一週間かけて寝ている間に直していった。


「咳がでない?」

バンーーーーッッ


「病を直したのは君かい?」

沖田の顔は笑っていない。

「はい…そうです」

「なんでそんなことしたの?自分が惨めに見えたから?」

沖田は弱い自分が嫌なのだ。

「沖田さんは強いです。今を生きているんですから。それに沖田さんがいないと皆悲しみます。生きたくても生きられない人もいるんですから」

「えっ…………?」

そう言って音愛は倒れた。