ある寒い日。音愛は神社の庭で白拍子の稽古をしていた。 「咲き誇る 狂い咲き夜の 櫻華 愛した人の 傷病癒し」 朝の日課である。狂い咲きの桜の下でいつも踊っている。 するとどこからともなく光が現れ、音愛は一瞬の内に包まれてしまった。 「きゃぁーーーーーっっ」 「頑張って向こうで生きるんだよ」 音愛の祖母が静かに見守っていた。 ―――――――――――‐‐‐‐‐‐‐