絶滅危惧種『ヒト』

「あ、あの、初めまして、岩崎梓と申します」


普段使い慣れない敬語なんか無理に使おうとしたものだから、変に訛った感じになる。


「良く来てくれたわね。嬉しいわ。さぁ上がって」


綾乃はスリッパを梓に勧めた。


「有り難うございます」


そう言って微笑んだとき、聖人のお母さんにジッと見つめられていた。



「こんな可愛い彼女がいたなんて、全然知らなかったわ」


「いえ、そんなに可愛いくはないと……」


「そんなことないわ。私ねぇ、もうずっと前からこんな可愛い娘が欲しかったの」


突然手を握られる。


「ねぇ、いつお嫁に来てくれるの?」


「ちょ、母さん!」


聖人が慌てて叫んだ。


「何よー」


「何よじゃないだろ!」


「良いじゃない別に、ねぇ梓ちゃん絶対うちにお嫁に来てね」


「あ、は、はい」


梓はあまりにも想像と違う展開に、正直どうすれば良いのか分からなかった。