電車が新宿駅に着いた。
もしかしたらと思ったけれど、そこはいつも通り人で溢れかえっている。
やはり日本人は安全慣れというか、平和ボケしているのだと思った。
あれほどテレビで、人混みを避けてくださいと言っていても、自分は大丈夫だと思い込んでいるのだろう。
「さすがにここは人が多いな」
聖人も同じ事を考えたみたいで、周りを見回して呟いた。
「うん。おかげで少しの間、感染のことを忘れられるよ」
「そうね。久しぶりだし、楽しみましょうね」
綾乃が微笑む。
でも、梓にはその笑顔の中に、息子のことを想う悲しみのようなものを感じて、胸が痛んだ。
渋谷に着いてショッピングを始める。
「見て見て梓ちゃん。これなんか梓ちゃんに似合いそう」
綾乃が目を輝かせた。
「ああ、可愛いですねぇ。でも服のほうが可愛くて負けちゃいそうです」
梓は愛想笑いで答える。
「全然そんなことないわよ。梓ちゃんには似合うと思うんだけどなぁ」
「そうですかねぇ」
あまり人に持ち上げられることがないから、梓は本気で照れた。
「うん。うん。ちょっと着てみる?」
「はい。じゃあちょっと試着を」
梓はフィッティングルームに向かい、綾乃がそれに着いて行く。
聖人はそれを、少し離れた場所で微笑ましく見ていた。
母親があんなに楽しそうにしているのを見るのは初めてかもしれない。
やはり梓と付き合って本当に良かったと、聖人は心の底から思った。
もしかしたらと思ったけれど、そこはいつも通り人で溢れかえっている。
やはり日本人は安全慣れというか、平和ボケしているのだと思った。
あれほどテレビで、人混みを避けてくださいと言っていても、自分は大丈夫だと思い込んでいるのだろう。
「さすがにここは人が多いな」
聖人も同じ事を考えたみたいで、周りを見回して呟いた。
「うん。おかげで少しの間、感染のことを忘れられるよ」
「そうね。久しぶりだし、楽しみましょうね」
綾乃が微笑む。
でも、梓にはその笑顔の中に、息子のことを想う悲しみのようなものを感じて、胸が痛んだ。
渋谷に着いてショッピングを始める。
「見て見て梓ちゃん。これなんか梓ちゃんに似合いそう」
綾乃が目を輝かせた。
「ああ、可愛いですねぇ。でも服のほうが可愛くて負けちゃいそうです」
梓は愛想笑いで答える。
「全然そんなことないわよ。梓ちゃんには似合うと思うんだけどなぁ」
「そうですかねぇ」
あまり人に持ち上げられることがないから、梓は本気で照れた。
「うん。うん。ちょっと着てみる?」
「はい。じゃあちょっと試着を」
梓はフィッティングルームに向かい、綾乃がそれに着いて行く。
聖人はそれを、少し離れた場所で微笑ましく見ていた。
母親があんなに楽しそうにしているのを見るのは初めてかもしれない。
やはり梓と付き合って本当に良かったと、聖人は心の底から思った。

