乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】



「可愛い子じゃん、彼氏」


美優さんが休憩室のテーブルで煙草に火をつけながら言った。

美優さんって煙草吸うんだ…

なんて考えるより!!


「あの、さっきの人ただのクラスメイトで彼氏なんかじゃないんです!」


まずはちゃんと否定しとかないと!


「えーそうなの!?仲良さそうだったのに」


「…仲良くないです。なんで急にあんなこといったのか…」


「そりゃ藤沢さんに気があるからじゃない?」


「いや、それはないかと」


そうではないと、昼間きっちり本人に否定されている。


「じゃ今は彼氏いないの?」


飲んでいたペットボトルのジュースを吹き出しそうになった。


「い、います…」


「いるんだ!いいよねぇ、学生は出会いいっぱいあって!」