美優さんの名前に思わずドキンとした。


「どうして!?」


「俺が意識を取り戻した日…病院が奈緒と美優に連絡したらしいんだけど、あいつは来なかった。だけど次の日にこの手紙を俺と奈緒に渡してくれと頼んできたらしい」


「やっぱり…一度も会ってないの?」


「ああ…あいつ、警察に行ったって」


「え!?」


「俺の手紙にはそう書いてあった。殺意はなくても刺してしまった事には変わりないって」


「…そんな…」


あたしは自分あての手紙をそっと開けた。



―――藤沢さんへ


陸が意識取り戻して本当に良かったね。


私はもうあなたたちに会わせる顔がないから…手紙にしました。


今までひどいことしてきてごめんなさい。


藤沢さんの彼氏だとわかってて、私は陸を自分のものにしようとしてた。