乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】



「おめぇ…勝手に…俺を殺すな…」


ハハッと笑った笑顔を見たら、安心してまた泣けてきた。


そんなあたしの頬を陸さんは震える手で優しく撫でてくれた。


「わりぃな…心配かけた」


あたしは思いっきり首を横に振る。

生きててくれたんだもん…


本当に…本当に良かった…



陸さんはあたしの頬を何度か撫でると、また静かに眠った。


その手を両手で握りしめて、泣いた。



神様―――百合さん―――

ありがとうございました…

百合さんがまだ来るなって言ってくれたんだよね?


きっと―――


きっとそうだと思う。


百合さんはずっと、陸さんを見守っててくれていると思うから―――