仕事と―――
美優さんの事――――
言ってもいいだろうか。
あの夜、陰からこっそり見ていたなんて知られたら…幻滅しないかな…
もし幻滅されたらどうしよう…
そんな事するような女だと思わなかったって言われたら…
そう考えたら涙がこみ上げてきた。
陸さんの顔が歪んで見える。
「おい?泣いてんの?」
優しくあたしの頬に触れる。
そんな事されたら余計に泣けてくる…
「美優さんと…付き合ってたんでしょ?」
その言葉に、一瞬あたしの頬を触っていた陸さんの手がびくついた。
「…美優に聞いた?」
「ううん…あたしが勝手に怪しんで、栞に相談したら栞が亮さんに聞いてくれて…」
「亮か…」
「あ、でもあたしが教えてって頼んだの!…気になって気になってしょうがなかったから…」



