乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


「康大、わりぃな…」


めずらしく陸さんがそう謝ると、康大はキョトンとした顔で陸さんを見た。


「そんな!謝んないでくださいよ。二人がうまくいってくれればいーっすわ」


そう言って後ろを向き、「バイバイ」と手を振って帰って行った。




康大が帰った後は、すごく静まり返っていて、何を話したらいいのかわからない。


陸さんが康大に頼んだことだったなんて…


すると、その場にストンと座り込んだ。


「お前も座れよ」



そう言われたので、隣に座ってみる。


夕日が海に反射していて、すごく眩しかった。



「俺さ、お前の事となるとかっこわりーわ、すんごく」


「…え?」


「あいつに協力してもらおーなんて、情けねーべ?」


「てか、陸さんが康大に会いに行ったのには驚いたんだけど…」