俯いて考えていると、あたしの足元に人影ができたので顔を上げた。

「陸さん!?」


思わずそう呼んでからハッとした。

そこには陸さんではなく、見知らぬ男が立っていた。

でもどこかで見たことあるような…


「お姉さん、マックの店員さんだよね?」


20代くらいのチャラついた感じの男が、ニヤニヤと笑いながらあたしの隣に座った。


「え…はい…」


あ!

この人、よく来るお客さんだ!

いつもヤンキーっぽい人たちと一緒にいる人だ…


「今仕事終わったの?」


「え、ええまぁ…」


なんかしつこそう…

どうしよ、場所変えようかな…


「俺、いつもあんた見てて可愛いって思ってたんだよね」


「…」


「ね、連絡先交換しない?」