「私が小学生の頃に戦争が激しくなりました。学校に行く時は、防空頭巾をかぶり、途中で敵の飛行機が来たら、畑に逃げ込みました。しばらくすると、兵隊さんが学校の校舎に入ってきて、勉強する場所がなくなりました」
80歳の男性の話を聞いた。
勉強が嫌だという生徒が多い。
だが、勉強する場所がないなんて、悲しすぎる。
「校庭は半分以上が畑になりました。勉強はほとんどせずに、農作業をさせられていました。馬小屋の馬糞を拾いに行ったり、重い野菜を運ばされたりする毎日で、生きている気がしなかった。家に帰って、母の姿が見えないと怖くて泣いてしまった。死んでしまったんじゃないかと思って、家の中を探し回った。食糧がなくなったので配給をもらいに家を出ていただけだった。毎日、サツマイモのつるを食べていた。夜は電気もつけずにひっそりと暮らしていましたよ。それが、戦争なんです。自分の夢なんて何もない。ただ命を守りながら、必死で耐えていた」
数人の女子が声を出して泣いていた。
俺自身が学生時代、戦争についてたくさん学んできたつもりだった。
でも、知らないこともたくさんあった。

